1/1

【新刊】外は夏  キム・エラン著  古川綾子訳  亜紀書房

¥1,870 税込

残り1点

なら 手数料無料で 月々¥620から

別途送料がかかります。送料を確認する

¥10,000以上のご注文で国内送料が無料になります。

読み進めるほどに、敬遠したくなるような、それでも読んでいくと、描写が細かければ細かいほど、そこにぽっかりと空いた穴が浮かび上がってくるような、そんな短編集でした。

既視感、日本でもありそうな話、私の喪ったものも浮かび上がってくるような、パタンと本を閉じた時、すっきりすることがなにもない、あとをひく小説たち。

韓国文学界には「セウォル号以後文学」という言葉があるという。訳者あとがきによると、この作品もその一例としてあげられることが多いらしい。

著者のキム・エランさんは、インタビューでこう話しています。

「この短編集は何かを失った人たちがテーマ。次の季節を受け入れられない人たちを書きました。モチーフの事件は明らかにしていません。言わなくても読者にはわかるから。」

この短編集にセウォル号について直接書かれたものはありません。失ったものが、いのちではない別の何かである短編もあります。しかしどれももう2度と戻らないものたち。



キム・エランさんは日本語訳のこの本に

「日本の読者のみなさんへ」という文を寄せています。



「数日前、日本では桜が開花したと聞きました。


REPORT THIS AD

韓国はまだ寒く、桜を見るにはもう少し待たなければなりません。

わたしたちは花が咲く速度も、散る時季も異なる世界に生きていますが、

花を見る気持ちだけは同じなのではないか、

人を見る気持ちも、

人を失う時の気持ちも似ているのではないかと思いを馳せる3月です。・・・」



韓国がセウォル号の事故で、日本が震災で失ったものは何だったのか。

日本にも「震災以後文学」というものがあるのだろうか。気になって調べてみました。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48063

今度はこの本たちも読んで、マールに置くことができるようにしたいなと思いました。

商品をアプリでお気に入り
  • レビュー

    (7)

  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥1,870 税込

最近チェックした商品
    同じカテゴリの商品
      その他の商品